座談会

アラサー社員が語る!
宇宙を舞台にした自己実現とは?

新型ロケットエンジンを搭載した宇宙飛行機(スペースプレーン)開発―
前例のない開発プロジェクトへの挑戦は、技術的ハードルの高さもあり、困難を極める。
さらに宇宙分野となると、日本国内でもベンチャーが台頭してきているものの、未だ敷居の高いイメージ持たれることが多い。 そんな中、「宇宙輸送の翼」を目指して、PDエアロスペース(以下、PDAS)に中途入社したアラサー社員3人。
前職から入社までの経緯、仕事を通して実現したいことなど、出自の異なる3人が宇宙分野、そしてPDASへ飛び込んだ想いを語り合った。
  • 剌刀

    入社2年目
    大手重工からの転職
  • 尾嶌

    入社3年目
    web企業からの転職
  • 小松

    入社1年目
    官公庁からの転職
  • 国松

    MC

―PDASでの業務について教えてください

剌刀: 宇宙機開発Gr. 機体開発チームで、主に無人実験機 PDAS-X07の開発をしています。
僕の仕事は、空気力学的にコンピュータで最適化された設計データを、各システム(エンジン、制御、通信など)の搭載も考慮しながら、実際の設計に落とし込んでいくことです。
また、チームはいま無人実験機PDAS-X06の各種試験を実施していて、そのサポート要員もしています。

尾嶌: 企画渉外Gr.で、主に自社のプロモーションをしています。
碧南市や中部圏の企業、異業種企業など、協力しながらお互いの価値を最大化できるような仕掛けづくりをしています。

小松: 私はいわば、「二足のわらじ」を履いていまして。
企画渉外Gr.で主に広報に関わる一方、宇宙機運用Gr.では社内で開発した無人機を利用したサービスの事業化に取り組んでいます。

―入社動機・経緯を教えてください

剌刀: 高校のときから飛行機を作りたくて、大学院では航空宇宙工学を学び、その後は大手重工で航空機製造関係の仕事に就いたんです。
担当したヘリコプターはライセンス生産という手法で、海外から図面をもらい、製造しているもので、自分の仕事は、料理でいうレシピ通りに作っているか、チェックすることが自分の主な仕事でした。
航空の製造に携われたのは良かったんですけど、他人の図面ではなく、0から作り上げる仕事がしたくて。一応、異動希望は出せるものの、大きな組織だと人事計画との兼ね合いもあって、いつ配属になるか分からない。それなら、自分から動こうと、転職を決めました。

尾嶌: 前職は東京でIT系の開発に携わっていた中、漠然と「このままで良いのか?」という思いがあって、PDASに入社するよりさらに2年前くらいから、転職を考えるようになったんです。
過去を振り返ってみると、小さい頃に「ドラえもんを作りたい」と夢見ていたことを思い出して、ドラえもんのいる世界のような、宇宙へ気軽に行ける未来を作る仕事がしたいと思って。
宇宙分野の中途採用って、エンジニア募集は多いんですけど、事務系職種はほとんどないんです。PDASは事務系を募集していた貴重な会社で、自分でもできることがあるかわからなかったですけど、とりあえず応募してみようと。

小松: とりあえず応募、まさに私も尾嶌さんと同じですね。ダメ元のつもりで。
前職は県庁職員でした。東日本大震災の復興に携わりたいとの思いでしたが、より良い地域づくりのために行政ではなく、事業者の立場で関わりたいと思うようになって。
農業、漁業、ITと、幅広に業界を検討していたんですけど、大学のゼミで取材した航空機の開発責任者が、「今の日本は自動車の時代だけど、これからは航空宇宙の時代だ」と話されたことがずっと頭に残っていて。航空宇宙は敷居も高く、狭き門というイメージで、大学時代に一度諦めましたけど、宇宙ベンチャーも盛り上がってきている今なら、飛び込んでみてもいいかなと。

―それぞれの思いで飛び込んだPDAS。仕事へのやりがい、大変なところは?

尾嶌: 大変なところは、仕事が幅広くて、周りがほとんど、マルチタスクであることですね。僕も企画渉外Gr.といいつつ、一方で社内のITシステム構築もやっていますし。ただ見方によって、これは魅力でもあって、ベンチャーならではの人が少ないというデメリットが、未経験分野にも挑戦できるメリットでもある。宇宙開発というスマートなイメージと裏腹に、泥臭く、汗臭い現場ですね。

剌刀: やりがいは、日々新しいことを吸収出来ること。JAXAや大学、企業の方はその道のプロで、多くの知見を持っています。本当に勉強の毎日で、彼らと開発を進めながら、自分が置いた小さなマイルストーンを超えた時には、やっぱり嬉しさを感じます。
一方、大変なのは、少ないリソースの中で開発を進めているので、身体的(時に精神的)にヘビーな状況に直面することです。出資金を頂いている以上、マネタイズがシビアなため、官公庁系のプロジェクトと比較すると、開発期間がショートです。ただこれは、宇宙分野の民間プロジェクトにとって覚悟の上なのかもしれません。

小松: 大変なところは、なかなか前に進まないことですね。
大組織からベンチャーに来て、もっとやりたいことがトントン拍子で進むかと思いましたけど、案外慎重だなと思いました。というのも、宇宙に関わる案件となると、動く予算も大きいですし、イメージ戦略やターゲティングが誤った方向に行くと、修正するのも難しくなります。ただ、これでもかというくらいの検討を重ねたのちに、ちゃんとアウトプットできたときはうれしいですね。やっと、自分の仕事が形になったと。

―これから身に付けたい力、スキルは何ですか?

尾嶌: 僕は2つですね。
1つは、コンテンツをより面白くわかりやすくしていけるように、航空宇宙への開発を含めた知見をもっと身につけること。2つ目は、多くの人を巻き込んでいけるよう、高い次元で人と話が出来るスキルを持つことです。

剌刀: 宇宙機開発は関連する分野が多く、学べることが沢山ある反面、あれもこれもと全て学ぶのは実際難しいと思います。だから、まずは自分が担当した領域をやり切る能力をつけたいです。
付け焼き刃ではなく、1つのことをじっくりやって、それを積み重ねていくことが大切だと思います。それからもう1つ、学んだことをアウトプット出来る表現力を身につけたいです。

小松: 私も、剌刀さんのおっしゃる「やり切る力」、本当に大事だと思います。
あらかじめ予算があって、半ばやることが決まっている県庁の仕事と違い、PDASでは自分から予算をどう取ってくるか、中途半端に終わらせず、いかにアイデアを形にできるか、これをやりきれるかどうかが、今の自分にとっての正念場ですね。

―将来的なことも含めて、実現したいことは何ですか?

 

剌刀: まずは、無人実験機PDAS-X06の飛行試験を成功させたいです。
技術者として、もちろん自分が設計、開発した機体を飛ばすことができたら、この上ない喜びですが、将来的には、社会課題やみんなの困りごとに対して、技術を持って応えられる技術者になりたいですね。

小松: 先ほどの「やり切る力」でいうと、無人機の活用サービスを自分の手で事業化させたいです。
新規事業の立ち上げを、参入障壁の高い宇宙分野で成し遂げることができれば、他分野での新規事業も手掛けられるくらいの人材になりたいですね。個人的な目標としては、農村地帯で「畑耕しながら宇宙開発する」なので。

尾嶌: 中長期の話になってしまいますけど、大河ドラマの登場人物になるような、歴史に名を残せる人になりたいですね。笑
というのも、これから宇宙が今以上にアクセスできる場所になってくると、アポロ計画のように民間宇宙の取り組みが歴史として後々語られるようになると思うんです。そのとき、宇宙開発を切り拓いたひとりに入れたらなと。

―「宇宙輸送の翼」をつくる、未来の仲間へ一言

尾嶌: 宇宙開発って、エンジニアリング以外にも思っている以上にやることは沢山あります。
「自分には何が出来るだろうか」と思っている方も、関われることや役に立てることが多量にあるんです。

剌刀: 新規開発の現場では、今までにないものを作っています。
固定観念を捨てて、技術に向き合い、何でもやってみるという謙虚な心持ちで一緒に開発に取り組みましょう。

小松: 募集要項と今のスキルセットの差に臆することなく、まずは門を叩いてみてほしいですね。
宇宙分野の就業者が約8千人と聞くと、「自分はなれないんじゃないか」という後ろ向きな気持ちが先行してしまいますが、そこで終わってしまうのはもったいないと思っています。
転職エージェントに相手にされなかった県庁職員でも、PDASで拾ってもらって、歯食いしばって宇宙ベンチャー社員やってます。私を踏み台にするくらいの勢いで、突撃して、活躍してほしいです。お待ちしてます。

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